ダウンタウンから西に15分ほど歩くと、深い森に覆われたバンクーバー市民の憩いの場所スタンレー公園にでる。1888年当時のカナダ総督であるロード・スタンレーにちなんでつけられた。イングリッシュ湾に突き出し三方を海に囲まれた約400ヘクタールもある広大な敷地。公園はカナダ海軍が所有しており、バンクーバー市が年間1ドルで借りて市民に開放しているのだ。元々ネイティブ。カナディアンの所有地だった場所をカナダ政府が半永久的に借り受けたもの。園内は自然の巨木がそのまま残され、水族館やバラ園、トーテムポールが建ち並ぶトーテムポール広場、プロスペクトポイントなどの見どころのほか、テニスコート、ミニゴルフ場、プールやビーチなどレクリエーション施設、レストランやカフェなどもある。
公園を一周する海沿いは、シーウォール(Seawall)という約9kmの遊歩道とサイクリングコースが整備されており、ジョギングやサイクリングには絶好の場所。公園入り口で自転車をレンタルして、晴れた日はゆっくり回ってみたい。夏期には園内の主要ポイントを回る無料のシャトルバス、スタンレーパーク・シャトルが運行されているほか、馬車のツアーもある。
スタンレーパークの観光スポット
バンクーバー水族館
Vancouver Aquarium
9000種以上の魚や動物がおよそ6万匹集めれているカナダ最大規模の水族館。入口の前に置かれた御影席のシャチの彫刻が目印。館内はアマゾンのジャングルを再現したコーナーや、北極地帯や西海岸で生息するの水生生物を集めた水槽などがある。その他、アザラシやラッコ、イルカが人気だが、目玉はベルーガ(白イルカ)。アザラシやイルカのショーも行われるが、ここの水族館の動物保護を重視しているので、曲芸のようなことはさせない。ベルーガと触れ合えるBeluga Encounterも子供から大人まで大人気で、子供の教育プログラムも充実している。
トーテム・ポール広場
Totem Poles
ブリティッシュ・コロンビア州のネイティブ・インディアンのハイダ族をはじめ、7つの部族が作った巨大なトーテム・ポールが並ぶ。トーテム・ポールは先祖代々の伝説や家紋を伝えるために家屋の前に建てられたのが始まりで、クマやシャケ、カエルなど、各部族の象徴する動物や人が彫りこまれている。部族ごとに彫刻のスタイルがかなり違うのも興味深い。この広場からのダウンタウンの夜景は美しい。
プロスペクト・ポイント
Prospect Point
公園の北端にある展望エリア。高さ60mの崖の上にあり、ライオンズ・ゲート橋や、ノース・シェアの山々が見渡せる。とりわけ夕暮れ時のバラード入り江の美しさは印象的だ。夏期はアラスカ行きの豪華クルーズがライオンズゲート橋のしたを通り夕方6時から7時にかけてバンクーバー港を出航する姿は、まるで海の上に浮かぶホテルだ。
ライオンズ・ゲート・ブリッジ
Lions Gates Bridge
ダウンタウンとノース・バンクーバーを結ぶ全長1500mの橋。北米ではサンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジに次ぐ長さで、どことなく似ているのは設計者が同じだから。その優美な姿はバンクーバーのランドマークの一つでもある。夜もまた幻想的な美しさだ。
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