1億2千万年から1億7千500万年前の間に起きた地殻変動によって誕生したといわれるロッキー山脈。
その太古の歴史を青白い輝きの中に秘めたコロンビア大氷原の上を歩く瞬間、誰もが時を越えた感動を全身で感じることができる。
北極圏に次いで北半球で最大規模の氷原で総面積は325ヘクタール。過去4回の氷河期を経て形成されたもので、最大時にはカルガリーまで達していたという。標高3747メートルの山頂を覆う巨大なコロンビア大氷原は、6つの氷河となって流れ出している。これは手を想像してみるとわかりやすい。
手のひらが大きなコロンビア大氷原。親指が雪上車のツアーで訪れ、歩くことができるアサバスカ氷河、人差し指がスタットフィールド氷河といった具合に、他にドーム氷河、コロンビア氷河、キャッスルガード氷河、サスカチュワン氷河がある。
雪上車のツアーで訪れ、歩くことができるアサバスカ氷河は、大氷原のほんの一部に過ぎないが、氷の厚さは一番厚いところで約350メートル、長さ約6キロメートル、幅約1キロメートルもある。年々解ける速度を早めながら、ここからはるか太平洋、大西洋、北極海へと流れ込んでいる。
スノーコーチ(Snowcoach)の凄さ
全長13m、高さ3.86m、重量19.5トンで最大速度は時速42km。直径1.5m、幅1mのタイヤが6つ付いている。32度の傾斜をものともせずに走行できる。56人乗りで、車内には前後、左右、天井に大きな窓があり、どこからでも外を眺めることができるように工夫されている。
アイス・フィールドパークウェイから見えるアサバスカ氷河の上をスノーコーチ(Snowcoach)と呼ばれる雪上車で進み降り立つことができる。
ツアーの申込は、アイスフィールド・パークウェイ沿いにある緑の屋根のアイスフィールドセンターで行う。ツアーは15分から30分毎に出ているが、特に夏場はバンフからの団体客が多いので、到着したらすぐに申し込むのが良い。時間指定もできる。日本語のツアーを希望の場合は申込時に伝えよう。
ツアーはアイスフィールドセンターから氷河手前までシャトルバスに乗車して移動する。そこで雪上車に乗り換える。氷河観光後はグレーシア・スカイウォークにも寄る。