バンクーバー・ダウンタウンは、バラード入り江(Burrard Inlet)とフォールス・クリーク(False Creek)に挟まれ、イングリッシュ湾(English Bay)に突き出した半島部分。半島の先端には巨大なスタンレーパークがある。
ダウンタウンと呼ばれる範囲は、直径3kmくらいなので徒歩で十分ショッピングや観光が楽しめる。
中心は、ロブソン・ストリートとバラード・ストリートの交差したあたり。ここからバラード・ストリートを北へ進むと、近代的なオフィスビルが並ぶウォーターフロント。ウォーターフロントから東に徒歩5分ほどのところにウォーター・ストリートがあり、そこが蒸気時計が有名なバンクーバー発祥の地ギャスタウンだ。そこからさらに東に10分ほど進むとチャイナタウンがあるが、この間の治安は非常に悪いので、絶対に通らないように。
バンクーバーの目抜き通りであるロブソン・ストリートには、ショッピングやレストランが集中しており、夏期は観光客で日中でも賑わっている。北西の端にはスタンレーパークがあり、南東の橋にはBCプレイス・スタジアムがある。BCプレイスすぐ隣は、バンクーバーの北米プロ・アイスホッケーリーグであるバンクーバー・カナックスの本拠地ロジャース・アリーナだ。この辺りから南西は、倉庫街として使われていたレンガ造りの建物が並ぶイエールタウン。再開発後はおしゃれなレストランやセレクトショップとして青年実業家が多い町へとかわった。ダウンタウンの道は碁盤の目状になっており非常にわかりやすい。 ダウンタウンを上手く歩くにはロブソン・ストリート、地元向けの小さなレストランが並ぶデンマン・ストリートと、デイビー・ストリート、さらにグランビル・ストリートを覚えてればいい。
ロブソン・ストリート
ロブソン・ストリートは、BCプレイスからスタンレーパークまで、ダウンタウンの中心を貫くダウンタウンの目抜き通りで、ウェスト・ジョージア・ストリートと平行して走っている。
1950年代にドイツを中心としたヨーロッパ系の人々が多く住んでいたエリアで、今でもヨーロッパ風の雰囲気がかすかに残る。話題のブティックやレストランは、ほとんどの通り沿いに集まり、ファッションに敏感な地元の人たちでにぎわう。近年は日本人風居酒屋や韓国風居酒屋も多く、日本人をはじめとしたアジア人を多く見かける。人気のレストランは夏の観光シーズンや週末になるとどこもいっぱいなので予約していこう。
グランビル・ストリート
グランビル・ストリート(Granville St.)とウェスト・ジョージア・ストリート(West Georgia St.)の交差点がダウンタウンの中心。角にシアーズ・デパート(Sears)があり、週末は買い物客でにきわう。南北に延びる通り沿いの両側にショップや映画館がびっしり並ぶ繁華街。夜になるとクラブやバーは若者で賑わう。地下は300店舗が入るシッピングモール(Pacific Centre Mall)になっているので、雨の日に関係なくショッピングが楽しめる。
グランビル・アイランド
ウォーター・フロントの再開発で世界から注目されたユニークなコンセプトのアイランド。グランビル橋の真下のフォールズ・クリークにある小さな半島状の一体がグランビル・アイランド。20世紀の初めはバンクーバーの産業を支える工業地区として発展したが、その後ゴーストタウン化し1973年から再開発がはじまった場所。その基本構想は、かつての工場の建物をできるだけ残し、内部を大胆に改装するというもので、市民が楽しめる場所づくりが重視された。端から端まで歩いても500mほどの小さなアイランドには、グルメたちにも満足させるマーケットや、レストランから、小劇場や個性豊かなアートギャラリーやクラフトショップが建ち並ぶ。アイランド内で一番大きな建物がカナダを代表する画家エミリー・カーの美術専門学校だ。建物裏手には海の上に浮かぶ家も並ぶ。またボートやヨットを横付けして泊まれるホテルまである。夏期になるとストリートミュージシャンや大道芸人も登場し、ひときわにぎわいを見せる。グランビル・アイランド産の地ビールも飲んでみよう。
パブリック・マーケット
産地直送の野菜やくだもの、新鮮な魚やロブスター、焼きたてのパン、目の前で作られるチョコレートなどが建物内に所狭しと並ぶ。特に週末になると、地元のグルメたちが新鮮なバーベキュー用の肉や、魚介類を求めにやってくるので、いつもより混雑している。近年はバンクーバーの庶民の台所をみようと観光バスも立ち寄るスポットになっている。スイーツを片手にぶらぶらと見て歩くのも楽しい。
グランビル・アイランド・ブリューイング
バンクーバーが誇る人気の地ビール。カナダ最初のミニ醸造所で、人気のあるアイランドラガーやイングリッシュ・ベイ・ペールエールなどのオリジナル・ビールが楽しめる。直販所のガラス越しに製造工程がみれる。
ネット・ロフト
パブリック・マーケットの斜め前にあるミニ・シッピング・モール。手作りの工芸品のギャラリーをはじめ一点物を多く取り扱うブティック、ガラス細工、帽子、拘りのメガネの専門店や、カードや和紙もあつかう文房具店など、ユニークな品揃えのショップが集まっている。
寄ってみたいカフェ
JJ Bean House of Coffee
バンクーバー生まれのカフェは安心して毎日飲めるオーガニック・コーヒーが自慢
日本でも話題となったカフェの本拠地シアトルに近いバンクーバーは、とにかくカフェが多い。ここはオリジナルローストのコーヒーがおいしいバンクーバー発のカフェ・チェーン。約10種類あるオリジナルブレンドには、オーガニックの豆を使ったコーヒーも。
https://jjbeancoffee.com/
1689 Johnston St, Vancouver, BC
604.685.0613
スタンレーパーク
ダウンタウンから西に15分ほど歩くと、深い森に覆われたバンクーバー市民の憩いの場所スタンレー公園にでる。
1888年当時のカナダ総督であるロード・スタンレーにちなんでつけられた。イングリッシュ湾に突き出し三方を海に囲まれた約400ヘクタールもある広大な敷地。公園はカナダ海軍が所有しており、バンクーバー市が年間1ドルで借りて市民に開放しているのだ。
元々ネイティブ。カナディアンの所有地だった場所をカナダ政府が半永久的に借り受けたもの。園内は自然の巨木がそのまま残され、水族館やバラ園、トーテムポールが建ち並ぶトーテムポール広場、プロスペクトポイントなどの見どころのほか、テニスコート、ミニゴルフ場、プールやビーチなどレクリエーション施設、レストランやカフェなどもある。
公園を一周する海沿いは、シーウォール(Seawall)という約9kmの遊歩道とサイクリングコースが整備されており、ジョギングやサイクリングには絶好の場所。公園入り口で自転車をレンタルして、晴れた日はゆっくり回ってみたい。夏期には園内の主要ポイントを回る無料のシャトルバス、スタンレーパーク・シャトルが運行されているほか、馬車のツアーもある。
スタンレーパーク・マップ
サイクリングがオススメ!
ぐるぅと一周で約2~3時間
時間には余裕をもって
公園の外周は約10kmなので、それだけなら1時間で回れますが、途中で見学や休憩、お茶をすると2~3時間は欲しいところ。
レンタル・サイクル店
レンタルショップは公園入り口近くのデンマン通り(Denman St,)と交差するウエスト・ジョージア通り(W. Georgia St.)とロブソン通り(Robson St.)の間に集まっています。料金は半日で25ドルから1日35ドル程度。
レンタル時には身分証明書(パスポート)とクレジットカードが必要。レンタル料にヘルメットカギが含まれます。
トーテム・ポール広場
ブリティッシュ・コロンビア州のネイティブ・インディアンのハイダ族をはじめ、7つの部族が作った巨大なトーテム・ポールが並ぶ。トーテム・ポールは先祖代々の伝説や家紋を伝えるために家屋の前に建てられたのが始まりで、クマやシャケ、カエルなど、各部族の象徴する動物や人が彫りこまれている。部族ごとに彫刻のスタイルがかなり違うのも興味深い。この広場からのダウンタウンの夜景は美しい。
プロスペクト・ポイント
公園の北端にある展望エリア。高さ60mの崖の上にあり、ライオンズ・ゲート橋や、ノース・シェアの山々が見渡せる。とりわけ夕暮れ時のバラード入り江の美しさは印象的だ。夏期はアラスカ行きの豪華クルーズがライオンズゲート橋のしたを通り夕方6時から7時にかけてバンクーバー港を出航する姿は、まるで海の上に浮かぶホテルだ。
バンクーバー水族館
9000種以上の魚や動物がおよそ6万匹集めれているカナダ最大規模の水族館。入口の前に置かれた御影席のシャチの彫刻が目印。館内はアマゾンのジャングルを再現したコーナーや、北極地帯や西海岸で生息するの水生生物を集めた水槽などがある。その他、アザラシやラッコ、イルカが人気だが、目玉はベルーガ(白イルカ)。アザラシやイルカのショーも行われるが、ここの水族館の動物保護を重視しているので、曲芸のようなことはさせない。ベルーガと触れ合えるBeluga Encounterも子供から大人まで大人気で、子供の教育プログラムも充実している。
ライオンズ・ゲート・ブリッジ
ダウンタウンとノース・バンクーバーを結ぶ全長1500mの橋。北米ではサンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジに次ぐ長さで、どことなく似ているのは設計者が同じだから。その優美な姿はバンクーバーのランドマークの一つでもある。夜もま
ギャスタウン
ハーバーセンターの東、石畳の道の両側にレンガ作りの建物が並び、15分ごとに蒸気を吹き上げる時計はますで19世紀。バンクーバー発祥の地であるギャスタウンは、1867年、ひとりのイギリス人(ジョン・デイトン)がこの地に到着し、酒場を開いたことに始まった。ギャスタウンという名前の由来は、デイトンのあだ名であったギャシー’Gassy(騒々しい)’・ジャックからとって命名されている。東の端にあるメープル・リーフ広場には、ウィスキーの樽に乗り酒ビンを片手にすっかり酔っ払ったデイトンの像がある。1960年代後半に行われた再興計画により、レンガ造りの建物はレストランやブティック、ギャラリー、アンティークショップに改装され、バンクーバーを代表する観光地へと姿を変えた。
ギャスタウンには若者に人気のクラブも多く、週末は夜になると若者で賑わっている。
チャイナタウン
バンクーバーには約40万人の中国系カナダ人が住んでおり、一大コミュニティを形成している。ギャスタウンの東、ペンダー通り(Pender St.)とメイン通り(Main St.)を中心に広がるチャイナタウンは、サンフランシスコについで北米第2の規模を誇る中国人街。バンクーバーのチャイナタウンが形成されたのは、19世紀後半カリフォルニアのゴールドラッシュ、のちにカナダのフレイザー川で発見された金鉱を目指して北上し、その後は大陸横断鉄道建設の労働力としてバンクーバーに定住した。
ギャスタウンからチャイナタウンまでの道中は、バンクーバーでも唯一治安が安定していない場所なので、日中の明るい時間帯にスカイトレインを利用していく方がいい。行き方はスタジアム駅を降りてアボット通り(Abbott St.)を北上し、ペンダー通り(Pender St.)を右折すると中華門が現れる。門を過ぎてすぐ右手にあるのが、奥行き178cmのギネスブック公認の「世界一幅の狭い」ビル、サム・キー・ビル。黄色や赤の看板が並び、八百屋や魚屋、漢方薬局、中国雑貨の店、そしてもちろん中華料理のレストランも多い。ほとんどのレストランではランチタイムに飲茶(Dim Sum)をやっている。
寄ってみたいカフェ
Revolver Coffee
自分流にアレンジもできちゃう!こだわりの一杯
注文をうけてから丁寧に一杯ずつ抽出するコーヒーは、この店のずばりの人気メニュー。店内は木彫をベースとした暖かみある雰囲気。ギャスタウンのレトロな雰囲気に溶け込んでいる。
http://revolvercoffee.ca/
325 Cambie St, Vancouver, BC
604.558.4444
かわいい大人の雑貨がいっぱい!
Orling & Wu ? オーリン&ウー
かわいい大人の雑貨がいっぱい!
レトロな雰囲気のギャスタウンにあり、キッチン用品や生活雑貨など、かわいくてセンスのいい小物ばかり。観光客が多いギャスタウンながら地元の女性客もおおい。
https://www.orlingandwu.com/
28 Water St, Vancouver, BC
604.568.6718
行ってみたいレストラン
L’Abattoir ? ラバトワール
キャスタウン一番の人気レストラン
ギャスタウンの中心、ギャッシージャックの銅像の斜め横に位置する。フレンチをベースにした創作料理で目でも楽しめる。フランス料理と聞くと敷居が高いが、夕方5時半から1時間はハッピーアワーもあるので覗いてみては・・・。
http://www.labattoir.ca/
217 Carrall St, Vancouver, BC
604.568.1701